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自動車整備士になったら給料はどれくらい? 平均年収と待遇
自動車整備士になったらどのくらい給料をもらえるのでしょうか。整備士を目指す人にとっては特に気になる部分です。自動車整備士の平均年収と待遇について、厚生労働省がまとめた統計調査をもとにご紹介します。
自動車整備士の年収
自動車整備士はどれくらいの年収を得ているのでしょうか。厚生労働省が行っている「平成28年賃金構造基本統計調査」を参考に、「自動車整備工」の年収を見てみましょう。
まず、企業規模が10人以上の場合の全体平均からです。平均年齢36.8歳、平均勤続年数11.8年で、所定内給与(月間給与)の平均額は28万9,300円、年間賞与などの特別給与の平均額は70万6,100円となっています。計算すると平均年収は417万7,700円です。
企業規模が変わると年収も変わってきます。1,000人以上の企業では月間給与31万8,800円、年間賞与100万7,600円で年収483万3,200円。100人~999人の企業では月間給与27万9,400円、年間賞与77万3,500円で年収412万6,300円、10人~99人の企業では月間給与28万9,100円、年間賞与47万3,500円で年収394万2,700円となっています。
自動車整備士の待遇
労働時間はどうでしょうか。先述の「平成28年賃金構造基本統計調査」の「自動車整備工」の項目によれば、全体平均では所定内実労働時間数は169時間、超過実労働時間数は20時間です。この数字は小規模企業では所定内実労働時間数が増え、大規模企業では超過実労働時間数が増える傾向はありますが、全体としてはそれほど変わらないようです。
ただし就業時間や勤務形態は職場の種類によって異なります。ディーラー系ではシフト制が多くなっており、土・日曜日を勤務日とする完全週休二日制が基本です。年間休日日数105日程度とされています。一方、整備工場などの専業系では月6日休みとして、日曜、祝日は休日とする場合が多いようです。年間休日年数は年間休日日数90~96日程度です。
福利厚生面では、社会保険制度があり、通勤手当、家族手当、住宅手当、資格手当、役職手当、企業年金制度などがあるのが一般的でしょう。また、大手企業では社員旅行、社員持株制度、産休制度、結婚祝い金などが用意されていることもあります。
自動車整備士が収入を上げていくには
収入アップのためには、より上位の資格を取得する方法があります。3級自動車整備士なら5,000円前後、1・2級自動車整備士1万円前後の資格手当が付くのがよく見かけるケースです。さらに自動車検査員であれば2万円前後、車体整備士も1万円前後の手当が付く可能性があります。キャリアと年齢が上がっていけば、整備作業だけでなく、役職に就いて作業や部下の管理といったマネジメントを行うようになり、給与もアップしていきます。
条件の良い企業に就職や転職する方法も考えられます。前出の賃金構造基本統計調査によれば、従業員数の多い大規模な企業の方が有利という傾向が見て取れます。大手ディーラー、全国にチェーン展開をしている新車・中古車販売会社などは給与や待遇も良くなる確率が高いでしょう。また、将来、独立開業する方法もあり、これはリスクもあるものの、ビジネスが成功すればより多くの収入を得られる可能性があります。
自動車整備士になったあと、努力次第で収入をアップさせていくことも決して難しいことではありません。確実なキャリアアップのためには、まず専門学校などに通い基礎をしっかり学んで自動車整備士の資格をとっておく、経験を積みながら資格を増やしていくなど、計画的な行動が必要です。
こうしたことを頭に入れ、目指すべき就職先を探してみましょう。
参考URL:
厚生労働省「平成28年賃金構造基本統計調査」(「職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」を参照)
国土交通省「職業斡旋者等からみた自動車整備業の労働環境等に関する調査」