エンジンをいじれる仕事にはどんな種類がある?
機械の中でも、機械を動かすために必要不可欠な装置であるエンジンに魅力を感じる人が多いようです。では、エンジンをいじることのできる仕事にはどのようなものがあるのでしょうか。ここではエンジン関連の職業をピックアップして、その仕事内容を紹介していきましょう。
エンジン設計技術者
自動車、二輪車をはじめ、航空機、船舶、産業用機械など様々な乗り物や機械のエンジンを設計・開発するのがエンジン設計技術者の仕事です。機能設計、機能展開設計、細部設計、生産設計などの段階があり、その間にも材料の選定、設計図面作成、設計審査、試作、要素技術の解析など多くの作業を行います。就職先は自動車メーカーや造船メーカーなどのほか、エンジンメーカーという選択肢もあります。
関連する資格にはまず「機械・プラント製図技能士」という国家検定があります。機械やプラント配管の図面を作成する業務の技能を認定するもので、製図作業能力と、機械および設計に関する知識が審査されます。作業内容によって、種類が「機械製図手書き作業」、「機械製図CAD作業」、「プラント配管製図作業」の3つに分かれています。
また、技術士法に基づいた国家資格である「技術士」には19の技術部門が用意されており、たとえば機械部門の中の「原動機」という科目を選んで試験を受けることができます。
自動車整備士
自動車のエンジンを扱う仕事の代表として誰もがパッと思い浮かべるのは自動車整備士でしょう。整備工場やディーラーでの整備士の仕事はメンテナンスや修理が主ですが、自動車メーカーなどでは整備士が開発設計チームの一員として加わることもあります。
自動車整備士が対象とするのは自動車のあらゆる部分や装置なので、エンジンだけを専門に見るわけではありません。しかし、自動車の中でエンジンが最も重要なパーツであることも確かです。とくにオーバーホールと呼ばれる分解整備は高度な知識と技術が求められる作業です。エンジンについて隅々まで知り、扱い方を心得ていることが求められます。
国家資格である自動車整備士には、三級自動車整備士、二級自動車整備士、一級自動車整備士、特殊整備士という種類があります。整備士として整備工場やディーラーで活躍するには、二級を取得したいところです。
舶用機関整備士
船舶用のエンジンを扱う整備士は造船メーカー、エンジンメーカーのほか、エンジンのメンテンス・修理業者、輸入卸業者などに勤務しています。船舶用エンジンの定期点検やトラブルシューティングに当たるといった点では自動車整備士と共通する部分があります。
関連資格には、一般社団法人日本舶用機関整備協会による「舶用機関整備士」などがあります。これは同協会の会員企業で実務経験を積むことで受験資格を得られます。
また、機関部船舶職員(機関士や機関長)として船舶に乗り込むためには、国家資格である「海技士 (機関)」を取得する必要があります。
一口でエンジンをいじることができる仕事と言っても、異なるジャンルの仕事があることがおわかりいただけたでしょうか。中でも自動車整備士は最もポピュラーな職種です。エンジンをいじれる仕事に興味がある人は、自動車整備士を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。