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実はたくさんある! 車の形の種類と代表的な車
セダン、コンパクトカー、クーペ、ミニバン……などの違いをあなたは正しく説明できるでしょうか? 車の形の違いによる呼び名は意外にたくさんあって迷いがち。車の形状別名称について、代表的なものをご紹介しましょう。
セダン
セダンは一般的に3ボックスで4ドアの車を指します。3ボックスとは車室(キャビン)の他に、前方にボンネット(エンジンルーム)、後方にトランク(リアデッキ)が備わっている構成のことです。
セダンは車の中で最もオーソドックスな形状です。2列シートで4人以上が乗車でき、運転と乗り降りの快適性、居住性の高さが特徴です。
基本形は3ボックスがはっきりと分かれているノッチバックセダンと呼ばれるスタイルです。トランクルームが短いタイプはセミノッチバックセダンまたは2.5ボックスセダンと呼ばれます。また、セダンというと四角張った車のイメージがありますが、流線形のスタイリッシュなスポーツセダンもあります。
コンパクトカー
コンパクトカーは5ナンバー(小型乗用車)の中で、排気量1000cc~1500cc程度の車のことです。軽自動車は通常、該当しません。ただ、明確な定義があるわけではなく、日本国内と欧米などではコンパクトカーに対する捉え方が異なります。
国内のコンパクトカーの主流は後方のトランクルームがない2ボックスカーです。中でもよく見られるのは後部のドアが跳ね上げ式になっているハッチバックや、車高の高いトールワゴンでしょう。コンパクトカーは小回りが効いて運転しやすく価格も手頃なため、現在、人気のある車の一つです。
クーペ
クーペは2ドアで1列シートの2人乗り用の車です。セダンと同じく3ボックススタイルですが、多くは車高の低いスポーティーなデザインと高い運動性能を持ち、一方で居住性は犠牲にされる傾向があります。
クーペの中でもリアの一部分が流線形のフォルムをしたスポーツカータイプのものはファストパック・クーペと呼ばれます。また、ボンネット、車室、トランクの3つがはっきり区別されている、セダンに似たタイプのノッチバッククーペもあります。
オープンカー
オープンカーは車室の屋根部分がない、または屋根が開閉、取り外し可能な仕様の車です。ただし、オープンカーは和製英語で、他にもさまざまな呼び方があります。
屋根を開閉できるタイプはアメリカやイギリスではコンバーチブル、フランスやドイツではカブリオレ(カブリオ)と呼ばれます。また、屋根のないオープンな状態が基本の2シーターモデルはイギリスやドイツではロードスター、イタリアではスパイダーと呼ばれます。
ミニバン
ミニバンは3列シートを備えた多人数志向のワゴンタイプの車のことです。車高が高く、着座姿勢もアップライト気味で、乗車定員は7~8人が一般的です。スライドドアを備えたモデルが多く、ファミリー向けとして支持されています。
バンはもともと貨物を運ぶための車のことです。本来のトラックと違い、積荷スペースもボディで覆った箱型の貨物自動車と考えればわかりやすいでしょう。ミニバンはアメリカのフルサイズバンと比べて小さいという意味で付けられた名前です。ただし、ミニバンは商用車ではなく、あくまで乗用車という位置づけです。
ワンボックス(1BOX)
ワンボックスカーは四角い箱型の形状の車のことです。ボンネットの出っ張りはほぼないかごく短く、荷室は内部で車室とはっきり仕切られることなく一続きになっています。ワンボックスは商用車、乗用車のどちらもあります。したがってミニバンはワンボックスの一種と言うこともできますが、ボンネットの出っ張りがある2ボックス、1.5ボックスの乗用車のみをミニバンとする分け方もあります。
ステーションワゴン
ステーションワゴンは車高の低い2ボックスカーです。ボンネットと車室があり、後部座席は荷室と一続きになっています。セダンの後部座席部分を拡張した形状の乗用車というイメージです。似た形の車にライトバンがありますが、こちらはステーションワゴンと違って商用車です。
車の形やその呼び名は時代とともに新しいものが出てくるのが常です。今後も新たな呼び名の車が登場してくるでしょう。どんな車が人気を得ていくのかに注目しながら情報収集しましょう。