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大型トラックの整備士の仕事内容、なるための方法
大型トラックを専門に整備や修理を行うのが、大型トラック整備士の仕事です。この職業は普通の自動車整備士とはどのような点が異なるのでしょうか。大型トラック整備士の仕事内容、そして大型トラック整備士になるための方法について解説しましょう。
大型トラック整備士の仕事内容
大型トラック整備士とは、文字どおり大型トラックを対象に整備作業を行う自動車整備士のことです。仕事内容は大型トラックの整備点検、定期点検(車検)です。また、故障や不調が認められた場合は、修理も行います。
物流会社で行う大型トラックの整備点検は、タイヤの空気圧チェックなどから始まり、すべての検査項目を合わせると、チェック項目は50以上に及びます。1台にかかる時間は3~4時間ほどで、車検は2、3人で組んで検査することが多く、こちらの作業は8時間近くかかることもある大掛かりなものです。
普通自動車と異なるのは全体のサイズが大きいことに加えて、部品も大きく重いことです。使用する工具や機械も大きいので、体力も必要です。一方、構造については単純化されており、作業内容は繊細さというよりは確実さが求められます。
大型トラックはほとんどが事業用であり、長距離を走り、稼働率も高いという特徴があります。それだけに、裏から安全を支える大型トラック整備士の役割は非常に重要です。
大型トラック整備士になる方法
トラック整備士になるにはどのような方法があるのでしょう。就職先と必要な資格について見てみましょう。
就職先
就職先として考えられるのは大型トラックを扱っている自動車ディーラー、自動車メーカー、自動車整備工場などです。また、大手の運送会社でも自社内に整備工場を持っていることがあります。
必要な資格
大型トラックなどの大型自動車の整備を行うには、国家資格である「2級ジーゼル自動車整備士」が必要です。大型自動車とは総重量8トン以上・最大積載量2トン超・乗車定員11名以上の普通自動車と大型特殊自動車のことで、大型トラックのほか、バスなども含まれます。
また、大型トラック整備士として働くときに、整備管理者としての役割を任されることがあります。運送業の許可を得るには、営業所ごとに常勤する「整備管理者の選任」が1人以上必要となり、この整備管理者となるには1~3級の自動車整備士の資格を取得していること、自動車やトラックの整備、整備管理に関わる実務経験を2年以上積み、運輸支局で実施している選任前講習を修了していることが必要と定められています。
大型トラック整備士の収入
トラック整備士の収入は、一般的な自動車整備士よりはやや多いでしょう。ネットショッピングの普及などによって、物流の需要が非常に高まっているため、大型トラックの整備士の仕事は将来性も安定していると言えます。
大型トラック整備士に向いている人
大型自動車免許を持っていて、トラックドライバーとしての経験がある人はある程度知識があるため有利でしょう。しかし、トラックを運転したことがなくても、トラックや大型車が好きという人なら適性はあります。普通自動車よりも大型トラックに魅力を感じるという人や、その構造に興味があるという人なら十分にこの仕事に向いているでしょう。
物流業界の市場規模が拡大している現在、大型トラック整備士に対する需要も高まっています。自動車の中でも大型トラックが好きという人、また物流業界に興味があるという人も、この仕事に就くことを考えてみてはいかがでしょうか。