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自動車整備士は営業に回されるって本当?
自動車整備士としてディーラーに就職すると、何年か後に営業に回されるという話がありますが、これは本当なのでしょうか。また、営業を経験することでどんなメリットを得られるのでしょう? ここではディーラーの整備士が営業に配属されるケースについてまとめます。
自動車整備士は営業に異動になる?
自動車整備士としてディーラーなどに就職し、ある程度キャリアを積んでいくと、希望すれば営業部への配置換えが可能になります。
こうしたケースは実はそれほど珍しいことではありません。ディーラーにおいて営業は花形と言うべき仕事であり、最も多くの優秀な人材が欲しい部署だからです。
最初から営業職として入社してきた人材ももちろんですが、それ以外にも整備士としての経験を持ち、整備・点検や車検に精通した営業マンがいれば、さらに心強い戦力となります。
営業に配属された場合のメリット
整備士が営業に配属された場合のメリットを考えてみましょう。
最も大きいのは給与が上がることです。基本給が上がることもありますが、基本給に営業手当がプラスされるというケースが多いでしょう。
また、新車目標台数を達成した場合や、車検台数、点検台数、自動車保険金額などに応じた販売奨励金(インセンティブ=歩合給)も給与に加算されます。
加えて、整備士としての知識やスキルを活かした営業活動を行うことができるのもメリットです。営業職というとよどみのない営業トークを駆使するようなイメージがありますが、お客様が求めるのはそうした人当たりの良さだけではありません。
車両に関する知識が豊富で、質問すれば専門的な答えが返ってくることを評価するお客様はたくさんいらっしゃいます。
ちょっとした故障などはすぐに駆けつけてその場で修理するといった対応は誰にでも喜ばれます。営業職に就いても整備士になるために学んできたことは十分に活かすことができるでしょう。
また、エンドユーザーと直に接して車の販売に携わり、そのニーズや車への思いを実感すれば、ディーラーの社員として得ることは多いはずです。
営業を経験すれば、キャリアの幅も広がります
整備士のキャリアアップとして整備主任、係長、課長(メカニックリーダー、工場長、サービスマネージャー)などのポストがありますが、営業職を経験することで営業部門の主任、係長、課長、さらには店長、エリアマネージャー等へのキャリアも開けます。
整備士として管理職へキャリアアップする場合でも、一度は営業での経験を積んだ人が就くことが多いという会社もあるようです。
自動車整備士として就職した後、営業に異動になった場合、それが本人の希望と異なっていれば不本意に感じることもあるかもしれません。しかし営業職としてお客様と接することはメリットになることが多く、貴重な経験も得られます。営業部への配属を打診された際にはこれもチャンスと考え、新しい経験を積むという気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。